Linuxではアルファベットの大文字を含むユーザを作成することが出来ます。
このユーザのメールボックスは、通常ユーザのホームディレクトリ下にあります。
ところが、「Postfixで大文字のユーザ名が勝手に小文字になる – それ」 によると、postfixはアルファベットの大文字を含むメールボックスにメールを送れないようです。
その為、ユーザ名に大文字を含むユーザにメールが届かないことになります。
上記は2009年の情報ですが、以下から最新の Postfix のソースコードをダウンロードして確認してみました。
すると、安定板 postfix-2.11.0、開発版 postfix-2.12-20140406 でも、src/local/recipient.c の 259行目でアドレスを小文字に変換しています。
src/local/recipient.c
251 /* 252 * Set up the recipient-specific attributes. If this is forwarded mail, 253 * leave the delivered attribute alone, so that the forwarded message 254 * will show the correct forwarding recipient. 255 */ 256 if (state.msg_attr.delivered == 0) 257 state.msg_attr.delivered = state.msg_attr.rcpt.address; 258 state.msg_attr.local = mystrdup(state.msg_attr.rcpt.address); 259 lowercase(state.msg_attr.local); 260 if ((state.msg_attr.domain = split_at_right(state.msg_attr.local, '@')) == 0) 261 msg_warn("no @ in recipient address: %s", state.msg_attr.local);
つまり、2014年4月12日時点の最新版でも Postfixでアルファベットの大文字を含むメールアドレスにメールを送れないことになります。
しかも、ソースコードを見た限りでは、強制的に大文字を小文字に変換しており、設定で回避も出来ないようです。
これは知らないとかなり悩むことになりますね。
参考
Postfixで大文字のユーザ名が勝手に小文字になる – それ
Postfixのぺーじ-Postfix Q and A
CentOS6でのメールサーバの設定(postfixその1)
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