Webベースのメーリングリスト管理システムに Mailman があります。
CentOS にも mailman のパッケージがありますが、バージョンが 2.1.12 と最新版ではありません。
そこで、ソースから mailman をインストールする方法を説明します。
作業は、mailman のインストール・設定、WEBサーバ apache の設定、メールサーバpostfix の設定です。
mailmanのインストール・設定
必要なパッケージをインストールします
yum install python-devel
mailman用のユーザとグループを用意します
/usr/sbin/adduser --no-create-home -s /sbin/nologin mailman /usr/sbin/groupadd mailman
mailmanをインストールするディレクトリを用意します
mkdir /usr/local/mailman chown root:mailman /usr/local/mailman chmod a+rx,g+ws /usr/local/mailman
mailmanのソースをダウンロードし、インストールします。
日本語対応 mailman の最新バージョンは 2.1.14+j7 です。
wget http://www.python.jp/doc/contrib/mailman/_static/mailman-2.1.14+j7.tgz tar zxvf mailman-2.1.14+j7.tgz cd mailman-2.1.14+j7 ./configure --with-cgi-gid=apache make make install
インストール先ディレクトリのチェックを行います。
cd /usr/local/mailman/ ./bin/check_perms -f
以下の表示が出て、ディレクトリのパーミッションが自動的に修正されます。
/usr/local/mailman/messages/sr: ディレクトリのパーミッションは 02775 でなければいけません (修正中) /usr/local/mailman/messages/ast: ディレクトリのパーミッションは 02775 でなければいけません (修正中) /usr/local/mailman/messages/ar: ディレクトリのパーミッションは 02775 でなければいけません (修正中) /usr/local/mailman/messages/no: ディレクトリのパーミッションは 02775 でなければいけません (修正中) :
再度 check_perms –f を実行し、「問題ありません」と表示されることを確認します。
./bin/check_perms -f
/usr/local/mailman/Mailman/mm_cfg.py に次の行を追加します。
DEFAULT_EMAIL_HOST , DEFAULT_URL_HOST は mailman を動かすサーバのホスト名を設定します。
/usr/local/mailman/Mailman/mm_cfg.py
GLOBAL_PIPELINE.insert(1, 'iso2022jpfix') MTA = 'Postfix' DEFAULT_EMAIL_HOST = 'XXXX.com' DEFAULT_URL_HOST = 'www.XXXX.com' add_virtualhost(DEFAULT_URL_HOST, DEFAULT_EMAIL_HOST) DEFAULT_SERVER_LANGUAGE = 'ja'
mailman起動スクリプトを設定します。
cp /usr/local/mailman/scripts/mailman /etc/init.d/ chkconfig --add mailman chkconfig mailman on
管理用のメーリングリストを作成します。
メーリングリスト名に mailman を指定します。
管理用メーリングリストの管理者のメールアドレスとパスワードを要求されるので、設定します。
/usr/local/mailman/bin/newlist mailman
WEBサーバ apache の設定
WEBから mailman のメーリングリスト管理画面にアクセスする為の設定を行います。
下記を設定します。
/etc/httpd/conf.d/mailman.conf
ScriptAlias /mailman/ /usr/local/mailman/cgi-bin/ Alias /pipermail/ /usr/local/mailman/archives/public/ <Directory /usr/local/mailman/archives/public/> AddDefaultCharset Off </Directory>
アイコンファイルをコピーします。
cp /usr/local/mailman/icons/* /var/www/icons/
設定を反映させます。
/etc/init.d/httpd reload
メールサーバ postfix の設定
postfix と mailman が連携するように設定します。
/etc/postfix/main.cf の alias_maps に hash:/usr/local/mailman/data/aliases を追加します。
/etc/postfix/main.cf
alias_maps = hash:/etc/aliases, hash:/usr/local/mailman/data/aliases
設定を反映させます。
/etc/init.d/postfix reload
確認
以上でインストール・設定作業が完了です。
mailman を起動します。
/etc/init.d/mailman start
mailman のメーリングリスト一覧画面にブラウザでアクセスしてみます。
URL は以下のものです。XXXX.com の箇所は、サーバのホスト名です。
http://XXXX.com/mailman/listinfo
正しく動作していると、次の画面になります。
以上で日本語対応 mailman のインストール・設定の完了です。
参考
Mailman 日本語情報へようこそ ― Mailman日本語情報
メーリングリストサーバー構築(Postfix+Mailman編) – Fedoraで自宅サーバー構築
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