Windows10 の Xサーバ 、Xming、Cygwin/X、VcXsrv の性能測定です。
クライアントは WSL Ubuntu18.04 と 実機Ubuntu18.04 での結果を出しています。
クライアントが WSL の場合は、次の記事で詳しく書いています。
Windows10 の WSL で使うXサーバ は、Xming、Cygwin/X、VcXsrv どれがいい?: パソコン鳥のブログ
測定結果から
先に結果を書いておきます。
- WSL/実機Ubuntu18.04とも、Cygwin/X と VcXsrv がほぼ同等です。下記記事の通り、Emacs 等の GTK3 アプリで初期ウィンドウが小さくなるので、問題の発生しない Cygwin/X がおすすめです。
Windows10 の WSL で使うXサーバ は、Xming、Cygwin/X、VcXsrv どれがいい?: パソコン鳥のブログ - クライアント WSL の方が 実機Ubuntu18.04 よりも PutImage がかなり高速なので、積極的に WSL を使った方が良さそうです。
測定方法
性能測定した Xサーバのバージョンです。
これを Windows10 Pro(64bit版)、Corei7-6700 上で動作させます。
・VcXsrv 1.19.6.0 (64bit版)(LibreOffice起動時のスプラッシュ画面が固まらないバージョンで、最も新しいもの)
・Cygwin/X X Server Version 12.20.4(64bit版)
・Xming 6.9.0.31(32bit版)(無料版の最新バージョン)
Xクライアントは Ubuntu18.04で、x11perf を下記のように実行して性能測定しました。
x11perf -repeat 5 -rect500 -f14text16 -copypixwin500 -putimage500 > xming.x11perf.dat x11perf -repeat 5 -rect500 -f14text16 -copypixwin500 -putimage500 > cygwin.x11perf.dat x11perf -repeat 5 -rect500 -f14text16 -copypixwin500 -putimage500 > vcxsrv.x11perf.dat
測定結果
測定方法の個所のコマンドを実行後、次のコマンドで表示した結果です。
x11perfcomp xming.x11perf.dat cygwin.x11perf.dat vcxsrv.x11perf.dat
クライアントが実機 Ubuntu18.04 の場合
1: xming.x11perf.dat 2: cygwin.x11perf.dat 3: vcxsrv.x11perf.dat 1 2 3 Operation -------- -------- -------- --------- 20700.0 32500.0 32600.0 500x500 rectangle 0.0 1890000.0 2040000.0 Char16 in 40-char line (k14) 16200.0 21200.0 20500.0 Copy 500x500 from pixmap to window 60.8 63.1 61.6 PutImage 500x500 square
下記の記事の時に比べて、Cygwinの性能があがって、VcXsrvとほぼ同じになっています。
WindowsでリモートのLinuxのGUIアプリを表示させる-Xサーバ VcXsrv: パソコン鳥のブログ
クライアントが WSL Ubuntu18.04 の場合
1: xming.x11perf.dat 2: cygwin.x11perf.dat 3: vcxsrv.x11perf.dat 1 2 3 Operation -------- -------- -------- --------- 20400.0 32600.0 33200.0 500x500 rectangle 0.0 1960000.0 2090000.0 Char16 in 40-char line (k14) 16400.0 21600.0 20900.0 Copy 500x500 from pixmap to window 880.0 1530.0 1630.0 PutImage 500x500 square
クライアントが WSL の場合でも Cygwin と VcXsrv がほぼ同じになっています。
実機クライアントに比べて、WSL の場合は PutImage がかなり高速なので、積極的に WSL を使った方が良さそうです。
コメント